ベートーヴェンが「月光ソナタ」で想定したピアノは5オクターブだった。

ベートーヴェンの時代は、現代のような8オクターブあるピアノはまだ出現していなかった。ピアノがまだフォルテピアノと呼ばれていた時代のもので、たいていが5オクターブから6オクターブのものだったとされている。
「月光」や「悲愴」はヴァルトシュタイン伯爵から贈られたシュタイン制の5オクターブのフォルテピアノで作曲されていた。「月光ソナタ」の使用音域は「1点ひらがな【ホ】シャープ」〜「3点ホ」だから、5オクターブに半音足りないだけの、この時代のピアノの音域を目一杯使った作品だったのである。
もし、ベートーヴェンの時代に8オクターブのピアノがあったとしたら、「月光」はもっと広い音域になっていたのかもしれない。
このピアノはペダルがなく、膝でダンパーしていたという。
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