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9人の分身たちとともに音楽を編む作編曲家…

石川 芳~Kaoru Ishikawa~ ピアノ楽譜特集


9人の分身たちとともに音楽を編む作編曲家…“石川 芳”さんのピアノ楽譜を紹介しています。
ピアノスタイルやキーボード・マガジンで掲載された楽譜の他に、新規楽譜も掲載予定。
それぞれの編曲者名ごと違った雰囲気で作られた楽譜をご堪能ください。

produced by リットーミュージック/ 最終更新日:2023年10月6日

≪ピックアップ楽譜≫
ヴァイオリンと管弦楽のためのファンタジー
[ Nigel Hess(ナイジェル・ヘス) ]

arranged by 石川 芳
編成 : ピアノ・ソロ譜(上級)
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[ 星野 源 ]

arranged by 麻緒 岳典
編成 : ピアノ・ソロ譜(中級)

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■ 配信中楽譜一覧 (アレンジャー別)
  • 曲名/アーティスト
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  • 楽譜サンプル
  • Yuri on ICE(梅林 太郎)
  • 石川 芳
  • ピアノ・ソロ譜(上級)
  • ¥432(税込)
  • ¥600(税込)
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  • なんでもないや(movie ver.)(上白石 萌音)
  • 石川 芳
  • ピアノ・ソロ譜(上級)
  • ¥432(税込)
  • ¥540(税込)
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  • 島唄(THE BOOM)
  • 石川 芳
  • ピアノ・伴奏譜(中級)
  • ¥432(税込)
  • ¥540(税込)
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  • 明日への手紙(手嶌 葵)
  • 石川 芳
  • ピアノ・ソロ譜(上級)
  • ¥432(税込)
  • ¥540(税込)
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  • 悲しみは雪のように(浜田 省吾)
  • 石川 芳
  • ピアノ・伴奏譜(上級)
  • ¥432(税込)
  • ¥540(税込)
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  • ボラーレ(The Gipsy Kings)
  • 石川 芳
  • ピアノ・ソロ譜(中級)
  • ¥432(税込)
  • ---
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  • ひまわり(葉加瀬 太郎)
  • 石川 芳
  • ピアノ・ソロ譜(中級)
  • ¥324(税込)
  • ¥480(税込)
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  • ピアノ・マン(Billy Joel)
  • 石川 芳
  • ピアノ・ソロ譜(中級)
  • ¥324(税込)
  • ---
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  • A Whole New World(ホール・ニュー・ワールド)
  • 石川 芳
  • ピアノ・ソロ譜(中級)
  • ¥432(税込)
  • ---
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  • →その他、石川 芳さん編曲の楽譜はこちら
  • ■ プロフィール紹介
    作編曲家 ~ 石川 芳 Kaoru Ishikawa
    ネム音楽院卒業後、ヤマハの海外デモンストレーターとして、北欧、中南米、東南アジア、オセアニアの各国で演奏活動及び現地スタッフの指導にあたる。恩師故寺島尚彦氏の導きにより商業音楽の世界に身をおくようになる。
    作陽短期大学、洗足音楽大学などの講師を経て現在フリー。9つのペンネームを持ち、幅広いジャンルで活躍中。
    趣味はオルゴール音楽作り。スイス、ドイツのオートマタ作家とのコラボや、テーマパーク、オルゴール博物館保有楽器のために作品を提供するなど、趣味の域を超えつつある。AMICA会員。
    【特別企画】 石川 芳さんにインタビュー

    「伝えようと思うなら、伝わるように書かなければならない…」

    ──石川さんが編曲なさった楽譜に多くのファンがいることについて、まずは率直なご感想をお聞かせ願えますか?
     オタマジャクシ1匹1匹、どんな小さな装飾音1音にも愛情を注いで、身を削る想いで生み出す楽譜たちですから、大海に泳ぎ出た子供たちが、ピアノを愛する人々のモトでずっと大切に弾き継がれ、可愛がっていただけているのだというのは、本当に嬉しいことです。
     例えばいっときの流行曲でも、その1曲の楽譜を選ぶ時には、きっとサンプル楽譜をご覧になったり、試聴なさったりするのだと思いますが、膨大な数ある編曲楽譜の中から選んでいただける…という「出会い」の瞬間を想像すると、なおさら嬉しさが大きくなります。
    有難うございます。
    ──石川さんはご自身のことを「書き屋」と称し、「演奏はピアニストに委ねる」ようになさっています。
       この姿勢はいつ頃からのものですか?
     演奏活動を辞めて、作編曲業に専念するようになってから長いのですが、ピアノに限らず「演奏は演奏家に委ねる」という考え方は、その頃からずっとです。私自身も演奏家だった時期がある訳で、それはそれはたくさんの楽譜と出会いました。また、色々な考え方をお持ちの作家の方々とも出会い、嬉しいことも苦しいこともいっぱい経験してきました。そんな体験の中で、この姿勢はごく自然に生まれてきたように思います。
     楽譜が伝えられること、楽譜から読み取れる作者の想いには、やはり限界はある。でも、伝えたいことをきちんと伝えようと思うなら、伝わるように書かなければならないなっと思って…。

     初心者も上級者も、勿論プロの演奏家の方々も、一生懸命練習したその先に「素敵な音楽」が流れてくる情景を思い描いてくださっているはず。ですから、楽譜の中に色々な謎解きや宿題を織り込んで、その練習時間も、めいっぱい楽しんでもらいたいと願っているんです。
     演奏家の方々が、その謎や宿題を読み解きながら、そこに独自の解釈を加えながら、紙の上の記号を「素晴しい音楽」に磨き上げてくださる。その演奏を聴く楽しさは格別で、書き屋冥利に尽きる!というものです。

    「9人の分身たちとともに音楽を編んでいます」

    ──多くのペンネームを使い分けている理由は? また、それぞれのペンネームの「人格」を教えていただけますか?アレンジャー名で楽譜を探す楽しみや、その人格を思いながら演奏する楽しみも増えると思いますので。
    ペンネームを暴くのって、どうなんでしょう(笑)。
     現在、9人の分身たちとともに音楽を編んでいますが、@ELISE(アット・エリーゼ)に登場するのは6人。それぞれに得意分野があり、でも時には違った雰囲気や語法にもチャレンジしています。
     羽衣津愛(ういづ あい)は、その名の通り、優しく穏やかで情感溢れる音楽を得意としています。クラシック的な素養を随所に匂わせた作風も特徴ですね。
     麻緒岳典(あさお たけふみ)は音楽的には羽衣津さんと似ていますが、微妙にスケールの大きさが異なります。男らしさと言いますか(笑)とても繊細な響きを仕掛けてくる瞬間があります。
     厳馬朗(げんま あきら)織田麻李(おだ まり)は、メロディと伴奏、キッパリしたリズム、こねくりまわさない表現方法が特徴。ぶっちゃけ、ヤンチャです。
     厳馬くんは実はロマンティストゆえ、時々麻緒くんの真似をすることがありますが、じっくり構えるのが苦手なので、やはりリズムでパッと盛り上る方向にまとまっていくことが多いですね。
     狐野森静(このもり しずか)は、ジブリ作品が得意、作風は謎だらけかも。歌謡曲やJ-POPは苦手なようです。
     '96頃にキーボードマガジンで活躍していた森乃リコ(森の狸と狐)の編曲楽譜も@ELISE(アット・エリーゼ)で見つけることができるようですね。私は八王子の緑豊かな処に住んでいて、かつてはタヌキやキツネも見かけることがありました。
     木の葉をアタマに乗せてお呪いをすると、5線紙の上のオタマジャクシが踊り出して、作品が完成…したらいいのにな~(笑)。

    「ラップはピアノでも、かなりイイ感じで再現できますよ」

    ──@ELISE(アット・エリーゼ)で提供されている楽譜のうち、特にご自身で気に入っているもの、思い入れの深いものはどれですか?
     先にも述べましたが、どの1曲1曲にも思い入れはあり、愛情いっぱいに育てあげて来た子供たちなので、自分の中でも順位はつけられないですね。それでも強いてあげるならば、具体的な曲名では無く、ジャンルとしてクラシック作品全般とメドレーものは、ぜひ、弾いてみていただきたいです。
    ──石川さんはこれまで、古今東西の音楽をピアノ用に編曲なさってきました。そこで愚問かと思いますが、ピアノ・ソロには編曲できない音楽のジャンルはあるでしょうか
      「書き屋」は職人ですから、オーダーがあれば、どんな難題でもなんとか解決することが使命だと考えています。それゆえ、現時点では「お手上げ」だったものは無いんです。ただ、ピアノは減衰音の世界の楽器ですから、のばした状態で段々強く鳴らしていく音の再現は不可能。でも、ピアノらしい表現方法に置き換えることで「ピアノ音楽」として成立させていく努力をします。
     まだ新内とかお謡いをピアノで…というようなオーダーはいただいたことが無いのですけれども、オーケストラ作品の中には雅楽や声明を母体にした曲もあるので、もしオーダーがあったならば、必死で考えるかもしれません。まっ、来ないように祈りますけど(笑)。
     「考え方のヒント」として、先人が残してきた作品を、ジャンル、編成は問わず日々たくさん聴いて分析をしています。
    ──たとえばラップはいかがですか? ピアノに編曲するのが非常に難しいジャンルと思われますが。
     ラップはピアノでも、かなりイイ感じで再現できますよ。言葉の持つ抑揚とリズムを、後ろに流れるハーモニーや土台になっているリズムに溶け合うように乗せて行く、ほぼ作曲に近い作業ですね。面白いです。

    「受験勉強の時を思い出すくらい、まず楽曲分析から始めます」

    ──石川さんの編曲された楽譜、とりわけオーケストラ作品には特徴があると思います。
    多くの編曲家が、オーケストラ作品と言えど、編曲をされるときは、やはりピアノの音を頭の中で鳴らしていると思うのですが、石川さんの場合、オーケストラの音が最後まで鳴っていて、それを音にされているような気がします。ですから、とてもオーケストラ的な響きがします。たぶん、ピアノを弾かれる方は、弾いていて非常にカタルシスを感じるのではないでしょうか?そこで質問ですが、このような編曲は意識的にされているのでしょうか?
     カタルシス…ですか?!? 壮大ですね。
     確かに多くの作編曲家の方々は、ピアノを演奏しながら構想を練ることをなさっているかもしれませんが、中には自身の一番身近な表現媒体が弦楽器だったり管楽器だったりということもありますよね。
    私の場合は、オケ作品を書く時にまず綿密なスケッチをピアノ譜で書くわけですが、その真逆の作業をするような感覚です。いろいろな指揮者とオーケストラの演奏する音源を流しながら、まずは整然とした骨組みの部分を中心に、いっしょにピアノを弾きまくります。いろいろ聴くところがミソですね。
     その次に、印象的に聴こえて来るフレーズや、飾りのフレーズを加えて、さらに厚く盛りながら弾く。なので、片手で幾つもの楽器のフレーズを弾く箇所があったり、許される限り広い音域を使うことになります。極彩色の華やかな描き方になっているかもしれません。
     余談になるかもしれませんが、私はオペラなどの伴奏をする時に、ピアノ編曲された楽譜は使わず、オーケストラ・スコアを見ながら演奏していました。金管楽器ならキッパリと明瞭にはじけるような音色のイメージを、弦楽器なら奏法ごとの音色や響きの違い、走り回る音、艶やかに歌うシーン、そして打楽器の打ち出すリズムも、その瞬間に鳴っているハーモニーの中の音階に置き換えながら、指先にマレットがくっ付いているようなイメージ(笑)を持って、できるだけたくさんのフレーズを取込みながら演奏していたので、その経験が活きていると思います。
    ──音のダイナミクスについて質問いたします。
    オーケストラには、ティンパニーという武器があり、これはダイナミクスだけではない、深い響きをフォルテに付け加えることができると思います。石川さんのチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を拝見すると、この深いフォルテを実現しようとされているように思います。…もし、そうだとすれば、ピアノを実際に弾かれる方に、どう弾けばその良さを最大限に引き出せるのか、アドバイスをいただけますでしょうか?
     どこまでもオーケストラ作品の再現…と考えるか、完結したピアノ作品と考えながら音作りをするか…の基本的な取り組み方の違いがあると思います。オケの再現であるならば、豊かに響く様々な楽器の音をフレーズの中に強くイメージしながら演奏してもらいたい。
     クライマックスを迎えた時の最大音量の状態を先に作り上げておいて、逆解きのように、そこへ到達させるまでのシナリオを考えるといいと思います。極弱い音の時の緊張感というのもある訳ですから、その緩急の付け方が大きなポイントになるのではないでしょうか。やみくもに壮大な音量を出すことよりも、どう広がっていくかを考えながら、音色作りのテクニックを磨いてほしいです。
    ──編曲をするときは、小形式のものであれば、全曲を対象とするのはそれほど難しくないと思うのですが、ソナタ形式や、これに導入部がついたりコーダがついたりといった長大なものは、どうしてもトリミングをする必要が出てくると思います。オーケストラ作品については、どういうことを基準に選んでいらっしゃるのでしょうか?
     オーダーが来るときは決まって「美味しいとこ取りで、満足感があるそこそこのサイズでよろしく~」と言われるのですが、その言葉を鵜呑みにして、耳馴染みのある有名なフレーズの箇所だけつなぎ合わせても、単なるパッチワークに過ぎないですよね。受験勉強の時を思い出すくらい、まず楽曲分析から始めます。楽曲の解説書やCDのブックレットなども熟読します。
     確かに美味しいとこ取りであっても、その部分部分の調性にはこだわりつつ、その曲の持つ品格や魅力を削ぐことの無いように配慮してつなぎ合わせて、オーケストラ・スコアにマークしておいて、先の質問でもお答えしたように、音源を聴きながらいっしょにピアノを弾きまくってサイズ出しをします。この段階で、編曲作業全行程の半分は済んでいる感じになるくらい、私にとって大切な作業なんです。
     また「美味しいとこ取り」といっても、バランス感覚は重要で、主食と様々な栄養素と色取り鮮やかなオカズのような考え方で、たっぷり取り入れる部分と、少しだけ触れて通り過ぎていく部分…などを考えます。

    「ひと粒ひと粒に愛情を注いで生み出す音楽」

    ──今回の特集では、2002年から2008年のキーボード・マガジンに掲載された楽譜の配信も順次開始されます。ただし初出のままではなく、今回新たに編曲の手を加えていただいた部分もたくさんありますね。
     その時には一生懸命書いて「よし完璧!!」っと思って送り出しているのですが、現在の感覚や知識量でなら、こうしたほうがより素敵な響きになるかも…という箇所が見つかってくるものなんです。今、その楽譜たちと懐かしく再会しながら、もっと綺麗に磨いている最中です。当時の流行や、今でも歌い継がれている楽曲たちの魅力の源はなんだろうとか、色々な歴史も同時に感じたり楽しんだりしていただければ嬉しいです。
    ──インターネットによって、以前よりも多くの人々の手に、石川さんの楽譜が届けられるようになりました。最後にこのことについてのご感想をお聞かせいただけますか?
     私たちが子供の頃のことを思えば、流行真っ盛りの曲を今すぐ弾きたいっという願いが 、容易に叶うようになったことは、素晴しいな…と思います。また、情報や噂が飛び交う速さも広さも、想像を遥かに超えるようで、ふと、恐ろしい気持ちになる時もあります。私は、これからも、皆さんのリクエストや、特に、厳しいご意見や声に耳を傾けながらがら、常に真摯に音楽と向き合い、きっと喜んでいただける音楽を編んで、楽譜を作って行こうと思っています。音符ひと粒ひと粒に愛情を注いで生み出す音楽たちのことを、皆さんの研ぎ澄まされた感性で、さらにピッカピカに磨いて、素敵な演奏をいつか聞かせていただく機会も持ちたいものですね。
    石川芳さん、ご回答ありがとうございました!!
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